手軽な部分リフォーム「サッシ(窓)のリフォーム」

前回のブログでは省エネリフォームにおける「全体リフォームと部分リフォーム」についてご紹介しました。本日は部分リフォームの中で最も手軽な「サッシ(窓)のリフォーム」についてご紹介します。

※前回ブログはこちら
第6回:省エネリフォームは「全体」と「部分」どちらがいいのか?
※「省エネリフォームについての基礎」のブログはこちら 
第1回:省エネリフォームって? 
第2回:省エネリフォームをする前のチェックポイント 
第3回:省エネリフォーム前に重要な事前調査について
第4回:省エネリフォームで検討すべき様々な対策
第5回省エネリフォームの基本的な工事内容

サッシ(窓)のリフォームは下記の図からもわかるように、熱の流入が最も大きい場所、断熱の要とも言える場所は窓です。窓は床や屋根などと比べて、熱の流出入の値がとても大きく、外気温の影響を大きく受けやすいのが見てわかります。


サッシ(窓)のリフォームは「窓ガラス」と「サッシ」の2つのパーツから考える必要があります。日本の家屋では単板ガラス、アルミサッシの組み合わせとした窓がもっとも一般的です。しかし今日では、窓ガラスもサッシも断熱性能の高い製品が日々開発されており、どちらも断熱にとって重要な住宅パーツとなっています。

窓ガラスの主な種類について

単板ガラス

単板ガラスともっとも一般的な一枚ガラスのことです。単層ガラス(たんそうガラス)や一枚ガラス、フロートガラスとも言われます。厚さによって断熱性能は多少上下しますが、基本的に単板ガラスはもっとも断熱性能が低いと考えてください。しかしながら多く流通しているためもっともコストが抑えられます。

複層ガラス(ペアガラス)

複層ガラスは2枚以上のガラスで空気層を閉じ込めた窓ガラスです。ガラス2枚で構成された複層ガラスはペアガラスとも言います。内部に空気層があり、その空気層が断熱効果を高めます。複層ガラスには、中空層に「乾燥空気」を封入したタイプの他に空気以上に熱を伝えにくい性質をもつ「アルゴンガス」や「クリプトンガス」を封入したタイプがあります。封入ガスの断熱性能としては「クリプトンガス>アルゴンガス」です。コスト面も断熱性能が高くなるほど高くなります。

Low-E複層ガラス

Low-E複層ガラスは複層ガラスの中の一つであり、こちらも2枚以上のガラスで空気層を閉じ込めた窓ガラスです。普通の複層ガラスとの違いは、2枚のガラスの内側、あるいは外側に「Low-E金属膜」と呼ばれる、低放射性能をもつ金属膜が貼られている点です。その効果で日光を反射させたり室温を逃がしにくくする断熱効果が大きいです。

真空ガラス

真空ガラスも複層ガラスの一種で、こちらはガラスの間の中空層が「真空層」になっています。真空層は空気が無い状態のため、熱伝道や、対流もおこりません。そのため、真空ガラスは空気やアルゴンガスを封入する複層ガラスに比べて薄くても十分な断熱性能と防音効果を発揮します。真空ガラスの断熱性能は1枚ガラスのおよそ4倍、乾燥空気タイプの複層ガラスのおよそ2倍と高い断熱性能を誇ります。


サッシの主な種類について

続いて、サッシの種類を見ていきましょう。

断熱性能を高い窓ガラスだけを使っても、サッシの断熱性能が低ければ家の総合的な断熱性能は高くなりません。また結露の発生原因にもなり得ます。サッシと窓ガラスをともに断熱性能の高い製品で揃えることが家の総合的な断熱性能を高めるためにもとても重要です。

アルミサッシ

アルミサッシはもっとも一般的であり、もっとも普及しています。軽量でありながら強度もあり、腐食やさびなどにも強い素材というのが大きなメリットと言えます。日々の窓の開け閉め操作なども楽ちんですが、アルミという素材は熱伝導率が高いため断熱性能は低いです。

樹脂サッシ

樹脂サッシは主に塩化ビニール樹脂でできている窓サッシです。塩化ビニール樹脂は、アルミに比べて熱伝導率がおよそ「1000分の1」と非常に低いのが特徴です。そのため樹脂サッシは非常に断熱性能に優れています。また樹脂は腐食しにくいため、沿岸部地方の住宅にも適しています。

ただ樹脂サッシはアルミサッシに比べると強度の面と、紫外線に対する強度が、やや弱いというデメリットがあります。しかし「30年程度は持つ」と言われていますのでそこまで気にする必要はないかもしれません。念のため日当たりの良い場所は樹脂サッシを避けるというのも一つの方法かもしれません。ちなみにコスト面から見ると、樹脂サッシはアルミサッシより高く、およそ2倍程度の価格差があります。

複合サッシ

複合サッシとは、アルミと樹脂など複数の異なる素材を複合させてできているサッシです。代表的な複合サッシはアルミと樹脂を複合したサッシで、室外側には強度の高いアルミを、室内側に断熱性能の高い樹脂サッシを配置してつくってあります。それぞれの素材の特長を活かしつつ、なおかつ樹脂のみの窓サッシよりもコストを抑えられます。


今回は手軽な部分リフォームとして【サッシ(窓)のリフォーム】をご紹介しました。

サッシ(窓)のリフォームでは断熱性能だけでなく、それぞれのガラスやサッシがもつ特性をいかし、住宅がある地域や設置箇所に適した窓、サッシを選ぶ事が大切です。サッシ(窓)のリフォームをお考えの方は横尾建設までお気軽にご相談ください。

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